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[備忘録]WSLの概略とインストール

sukaisu2050

様々なツールを試すときLinux環境があると都合が良いです。
Windowsで手軽に思考できるようにWSL(Windows Subsystem for Linux)を用意します。

WSLについて

WSLの概要

WSLには現在、初代のWSLとWSL2の2つのバージョンがあります。

WSL全体としての主な特徴

特徴内容
Linuxディストリビューション対応Ubuntu、Debian、FedoraなどをMicrosoft Storeからインストール可能
シェル利用BashやZshなど、Linuxのコマンドライン環境を利用可能
ファイルシステムの連携WindowsとLinux間でファイルをやり取りできる(例:/mnt/c でCドライブにアクセス)
統合された開発体験Visual Studio Codeなどのツールと統合してLinux開発が可能

WSL1はWindowsのカーネル上でLinuxシステムコールをWindows APIでエミュレーションする仕組みでした。
そのため、起動は高速ですが、一部非互換なLinuxアプリが存在していました。

WSL2の特徴

WSL2は、WSL1の限界を克服するために設計された次世代のWSLで、以下のような進化を遂げています。

主な変更点と特徴

項目内容
Linuxカーネル搭載Microsoftがメンテナンスする本物のLinuxカーネルを使用
仮想化ベース軽量なHyper-Vを用いた仮想マシン技術で動作(高速&低メモリ)
高い互換性Dockerなど本格的なLinuxアプリケーションもネイティブに動作
起動速度仮想マシンベースだが、WSL2は従来のVMよりも高速起動
ファイルIOの改善Linux側ファイルシステムでのIOパフォーマンスが向上(WSL1比)

補足:WSL2の導入条件

  • Windows 10 バージョン1903以降(ビルド18362以上)
  • 仮想化機能(Hyper-V)を有効化できる環境

インストール

Windows11でのインストールの手順を示します。

WSLのインストール手順

ターミナルを管理者権限で実行する

ターミナルを右クリックして”管理者として実行”します。

ターミナルを管理者で実行
ターミナルを管理者で実行
インストールを実行する

インストールはwslコマンドを利用します。

wsl –helpで様々な用途で使われることがわかります。

オプション –install でインストールを実行します。

> wsl –install

Winsdowsの再起動

再起動で完了です。

以下はインストール後のメニューにWSL、WSL Settings、Ubuntuができています。

WSLインストール後
WSLインストール後
ユーザーの作成

WSLアイコンで起動すると、初回はユーザーを作成するように聞いてきますので、作成します。

以下はログインして、試しにディレクトリtestを作った状態です。

WSLの初期の状態
WSLの初期の状態
(必要であれば)パッケージの更新とアップグレード

ディストリビューションの優先パッケージ マネージャーを使用して、パッケージを定期的に更新およびアップグレードすることがお勧めされています。

> sudo apt update && sudo apt upgrade

詳細設定と資料

WSL Settings を実行すると、設定ウィンドウが起動します。

左下の”WSL へようこそ”をクリックするとWSLの機能説明になります。

参考情報

マイクロソフトからWSLのコマンド、インストール、環境設定など解説されています。

Windows Subsystem for Linux のドキュメント
 WSL の基本的なコマンド
 WSL を使用して Windows に Linux をインストールする方法
 WSL 開発環境を設定する

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すかいす
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駆け出しブロガー
デジタル回路の設計、検証をしていた半導体エンジニアです。論理設計やFPGA、生成AIなどの技術を自由研究のように楽しむブログです。学び直しや試行錯誤の記録もゆるく発信中。
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